― U-20カナダW杯組の結束力の高さは特筆すべきものがあったと思うのですが、1年たって振かえってみて、その結束力の要因はどこにあったと思いますか?
ハーフナー 元からみんな明るい性格でしたし、仲も良かったですし、なんと言っても、みんながはじけていたことが良かったのではないかと思います。
― スタッフの方たちの雰囲気づくりが良かったという選手が多いのですが。
ハーフナー そうですよね。みんなが気持ちよく出来る環境を作ってくれていました。ヤッコさんは少し天然系で面白かったですし、森保コーチはいじられやすい雰囲気を作ってくれていました。そんな環境が良かったと思います。
― インドで行われたアジアユースが結束力を高めたという意見も多くありました。
ハーフナー インドは厳しかったですからね。僕なんか熱でほとんどダウンしてしまったので、かなり悔いの残る大会になってしまいました。食べ物もなかなか合わなかったですね。牛乳の味がしない牛乳とか。オレンジジュースの味がしないオレンジジュースとか(笑)。だから、カフェオレみたいな飲み物をずっと飲んでいました。
― トゥーロンではフランス戦で得点を決めました。とても大きな自信になったのでは?
ハーフナー そうですね。でも、逆にあの得点でフランスに火がついてしまったんです。2点目の失点で、一気に緊張の糸が切れたような感じになってしまいました。でも、もう一度戦ったら、もっといい試合が出来ると思います。相手のディフェンダーは大きかったし、アフリカ系だったのでバネはあったのですが、競り合いは全部勝てました。落ちつけば、次は僕らが勝てるんじゃないかなと思います。でも、アンダーの代表ではあっても、世界トップレベルの相手と代表として戦うわけですので、気持ちが昂ぶりましたし、とてもいい経験になりました。
― カナダはとても環境が良かったようですね。
ハーフナー インドとはうって変わって、気候もいいし、食べ物もいいし。ホテルもよかったです。
― 青木選手がサンオイルを持ってきたという話を聞きました。
ハーフナー いや、みんな持ってきていましたよ。僕も持っていたし、太田も持っていたし。休みの時にプールサイドで焼くんです(笑)。カナダは本当に良かったですよ。町も近かったんです。セブンイレブンもありました。置いてある品物は日本と多少違うのですが、お菓子とか買いましたね。マックもありました。環境的には申し分なかったと思います。
― 藤田選手は「マイクがけっこう面白かった」と話していました。
ハーフナー 槙野やミチや陽介に絡んでいってはいましたね。ただ、僕もそれなりにうるさい方なのですが、西日本チームのノリとパワーにはどうしても勝てなくて…(笑)。征也とは同室でした。征也は小学校時代もずっと同じでしたし、北海道選抜でも一緒にやっていましたし、お互いに家に遊びに行くような関係でしたので、気兼ねなく話ができるんですよね。
― そんな中、強豪と言われた初戦のスコットランド戦が行われます。
ハーフナー ビデオすごかったんです。みんな身体は強いし、シュートは上手いし、突破していくヤツはいるし。でも実際に対戦してみると、日本の方が戦術的にも勝っていたし、内容も良かったし、まとまりもあったんです。断然、日本の方がボールを回せていたんです。そんな中でモリシのゴールが決まって、これはいけるな、と思いましたね。
― コスタリカ戦はやや厳しかったように見えました。
ハーフナー コスタリカ戦がディフェンシブでしたので、少しやっかいでしたが、すごいと思っていたフォワードも日本のディフェンダーが普通に止めていましたし、スピードがある選手もいましたが、やられる気配はなかったですね。
― さて、スタメンで出たナイジェリア戦です。
ハーフナー 身体能力的に負けていなかったのですが…。非常に悔いの残る試合でした。ビッグチャンスが三つくらいあって、全部外してしまって…。U-20ワールドカップという大舞台なのですから、あの3点を決めていれば! という感じでしたよね。
― 次の試合のスターティングにも関係したかも知れませんよね。
ハーフナー うーん、でも、あの時はモリシの方が僕より上でした。身体の強さもあったし、ポストプレーも安定していましたので「これは勝てないな」と思っていました。ただ、僕だって国際舞台の経験をしたいと思っていました。そういう意味ではナイジェリア戦には出られましたが、終始押していた試合を決められなかったのは非常に悔いが残りましたね。
― そしてチェコ戦です。
ハーフナー ベンチスタートでしたが、途中からでも結果を残したいという思いがあったので、出場する準備は出来ていました。結果的には出番はありませんでした。しかし、残念な試合でしたよね。PK2本で同点に追いつかれて、さらにPK戦で負けるなんて…。そのうえに、チェコが準優勝しちゃいましたからね。もしかすると僕たちも行けたのかも知れない、と思うと、非常に残念です。今考えても、すごくまとまりがあって、すごくいいチームだっただけに。
― この代表チームで一番の収穫は?
ハーフナー 世界との差をあまり感じなかったということです。あとはチームにとってまとまりがとても大切なんだということですね。こういうチームがいいチームなんだな、ということが実感できました。あとは我慢…でしょうか。自分の出番がない時にどうやってチームに貢献するか、ということです。そういう意味で少し大人になったと思います。
― やはりサブで出番がなかなかなかったわけですから、モチベーションの維持は大変だったと思うのですが。
ハーフナー そうなんですけど、出られるチャンスがあるかも知れないわけです。代表選手ですから、いつでも出られる準備をしていました。もし、自己中心な考えで不貞腐れたりしたら、チームの士気に影響してしまいますよね? 僕はみんなのまとまりを崩したくなかったですし、みんなもそういう考え方だったと思うんです。それに僕の隣にはいつも第3キーパーの桐畑がいたんですよ。一緒に試合前の君が代を熱唱していました。あんなにみんなのことを考えてモチベーションをあげてくれるヤツはそうそういないんですよ。自分だって試合に出たかったはずなのに。その気持ちを抑えて。素晴らしい選手でしたよ。彼は。
― 出来れば、みんなともう一度やりたいですか?
ハーフナー やりたいです。本当に楽しかったんです。大会だけではなく、1回1回合宿に行って、みんなと会うのが本当に楽しかったんです。
― 79年組と対戦したら面白いんじゃないか、という話題が出ています。
ハーフナー やりたいですね!今の日本を代表する選手たちばかりですよね。やってみたいですね!
― ありがとうございました。