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増田忠俊 選手
1973/12/25生
身長/体重:171/70
ポジション:MF
経歴:蒲原中-静岡学園高-鹿島アントラーズ-FC東京-鹿島アントラーズ-FC東京-ジェフユナイテッド市原-柏レイソル

― 指導者資格を取ろうと思った動機を教えてください。

現役を終え第2の人生をスタートしようとした時に、自分が今までやってきたことを、逆の立場に立って教えられるかどうか不安だったんですね。それで、一度そういう場を経験しようということで、昔の準指導員資格を取りにいったことがきっかけだったんです。俺は、自分は指導者に向いていないんじゃないかという考えだったんですよ。上手に人になにかを伝えることができなかったし、あまり興味もなかったんです。ところが、準指導員の資格取得講習会で、実際に小学生や中学生を指導して、身体ではわかっているんだけど言葉では出ないという難しさをそこで初めて体験したんです。選手だとわかっている感覚を、子どもたちにわかりやすく説明することが本当に難しかった。その時、大変だけど、こういう道もいいかも知れない、と思ったんです。それが上の指導者を目指すようになった動機なんですね。

― 講習会で難しく感じたことはありますか。

指導実践の方は、身体が動くので苦にならなかったんですけど、言葉を覚える…勉強の方ですね。B級では今まで勉強をしてきた倍くらいの勉強をしました。(笑)慣れないことをやって、本当に大変でした。頭が痛くなるほどでした。(笑)

― 資格を取ってみて、プレー上で役に立ったことはありますか。

出られない試合が多かったんですけど、ベンチで見ていて、別の角度からアドバイスが出来るようになりました。練習中にも、若い選手にボールのもらい方とか、今まであまり気にしていなかった基本的なことをアドバイスできるようになりました。

― 資格を取ってみて、日々の練習で気づいたことはありますか?

今まで、ブラジルやヨーロッパや日本の指導者に教わってきたんですけど、日本人指導者は講習会で習ったことと似たようなニュアンスで話をするので、「ああ、こういう話をしているんだな」ってわかるような決まったスタイルがあるんです。逆に、ブラジル人監督は型にはめないで、自由に指導しているということがわかりました。

― どのレベルの指導者を目指していますか?

自分がデモを見せればわかってくれる、ユースかジュニアユース年代です。あまりにも自分のレベルとかけ離れたレベルではやりたくないんですが、まだまだプロを教えられるようなスキルを持ち合わせていないと思うので。もし、自分でスクールを作る方向を考えるのであれば、自分の目指すテクニック重視のサッカーを一から教えるために、小学1年生くらいから教えたいと思います。

― 理想の指導者像を教えてください。

自分がいい監督だと思った監督は、必ずしも自分を使ってくれた監督とは限らないんです。今のシャムスカもそうです。リーグやカップ戦で6、7試合しか出してもらっていないんですけど、それでも俺はシャムスカのことを尊敬しているし、すごくいい監督だと思うんです。人間性というか。いつもコミュニケーションを取ってくれて、必要な時にはチャンスをくれるような懐があるんですよね。人数が少ない大分がこの順位まで来れた要因は、チャンスがあった時のために頑張れるよう選手に活気を与えてくれた監督だと思うんです。普通、試合に出られないと監督のせいにする選手が多いんですが、そういうことを聞いたこともないですし、本当に素晴らしい監督だと思っています。俺自身も、試合に出られない選手に声をかけられる、気を使える、そんな指導者になりたいですね。勝負の世界だから難しいといえば難しいんですけど、そういう部分に気を使えるようになりたいです。

― 自分にとって指導者への道とは?

かなり険しい道だと思っています。最終目標はS級なんですが、S級を取得したからといって仕事が与えられるわけではありませんよね。そういう部分でも難しいと思います。ただ、そのためにも実績を増やすしかないでしょうし、それはJでなくても、大学や高校であっても、指導者の実績を培っていく必要があると思います。


【取材・構成】 SHAPE 豊田 英夫