永「ソガはかわいそうだったね。南とエノ(榎本)がいたから、一緒に行っていたのにずっとメンバー外だったじゃん。ベンチにも入れなかった。…そういえば、エノは最初の合宿でトンカツの衣をはがして食べていたんだよね。だけどアフリカ行った時に、手島の持ってきていたポテトチップスを全部食べちゃったんだって。(笑)トンカツの衣ははがすのに、ポテトチップスは全部食うのかって手島に怒られていたよね」 酒「ソガはナイジェリアでもメンバー外だったし、シドニー・オリンピックもそうだった。でも、ワールドカップでは代表に入ったんだからいいじゃないですか?」 永「ワールドカップのメンバーに入っていたっけ?」
― 3番手で入りました。
酒「3番手でも入っていたんだからいいよね」 永「そこも4番手でメンバー外だったら、かなり美味しかったかも。(笑)」
― 石川選手だけ学生だったから勝利給とか出なかったという話だったんですが。
永「あれ、みんなで言ったんだよね」 酒「そう。学生だから出ないって最初は言っていたんだけど」 永「大仁さんにだったっけ、一緒に頑張ったんだから出してあげてください、って直接言ったんだよね?」 酒「言いました」 永「全額か、ちょっと少ないかわからないけど、出たと思いますよ」
― そのお金の話は後の方になってからですよね。
永「まさか、そんな上まで行くとは思わないですからね」 酒「確かにあんな上まで行くとは誰も思っていなかった」 永「みんな日本でたくさんもらっているメンバーだったからいいかも知れないけどさ、俺はドイツで安月給だったからさ、助かったよ」 酒「えーっ?」 永「俺、ドイツでは苦しかったからさ、これで今月も生活できるって」 酒「いいすぎ、いいすぎ!(笑)」 永「ドイツでさ、家具とか自分で買わなければいけなかったんだよね。それで初めて給料の前借りをしたんだ。俺、そういう生活をしていたんですよ。ドイツで。だから、アフリカでの勝利給は助かった。(笑)でも、なんだか、本当にへんな思い出しかないみたいだよね」 酒「でも、準優勝ってのはすごかったですけどね」 永「俺はなにも出来なかったけどさ…」 酒「ウルグアイ戦で得点したじゃないですか」
― さて、ブルキナ、ナイジェリアを経て成長したことはなにかあった? 遠藤選手はあの過酷なホテルに耐えたのが良かったって言っていたけど。
酒「今思うと、そうですね。終わったことだからそう言えるんですけど、当時は本当に辛かったんですよ」 永「今はそれもいい思い出…って感じ?」 酒「こんなところもあるんだ…っていう勉強にはなったし。ただ、あくまでも、今思えばですよ。当時はボロクソ言っていましたけどね。なんなんだよって」 永「どれだけ予防接種打たせるんだよって思わなかった?」 酒「そこまでしなけりゃ行けない所にどうして行くんだろうって純粋に思った」
― 永井選手はどこで注射打ったの?
永「ドイツです。日本サッカー協会から、これだけ予防接種してくださいって手紙がチームに行ったんですね。その時、ドイツのユース代表選手が同じチームにいたんですよ。その選手と二人で注射を打ちに行って。でも、日本にいたら体験できることのない環境で生活したというのが自分にとってプラスになっていると思うし、ああいう世界大会で無力さを感じたというのも今の糧になっているとは思います」
― 素晴らしくまとめていただきました。(笑)じゃあ、最後に撮影に移りますね。正面の写真を一枚ずつ…
永「正面はダメですよ」
― えっ?
永「友ちゃんの出具合がわからないから。(笑)」 酒「俺の角度じゃない」 永「5時がいいか、7時がいいか選んでください」 酒「右向きがいいか、左向きがいいか…」
― アゴの話ですか…じゃあ7時でお願いします。(笑)
永「こんな話で記事になりますか?」 酒「3分の1も使えないでしょ」
― 2週連載のスケジュールなので、半分くらいはなんとか使います! どうもありがとうございました。