日本ユースサッカーの金字塔とも言うべき1999年ワールドユース・ナイジェリア大会での準優勝。この大会にエントリーされた選手19人(曽ケ端選手も含む)のうち12人が、のちに代表入りを果たした。スキルが高く、ハートも強いゴールデンエイジとも称される1979年組に、大会から6年たった今、当時なにがあったのかをリレー形式で聞く、昨オフに連載して好評だった続編。第13回目は播戸竜二選手と加地亮選手の対談前編。
播戸 そうだよね! このネタはかなり面白いと思うよ!
― みなさん、ブルキナファソの記憶が強烈のようです。
播戸 あれが初めて行ったアフリカだったんだよね。最初、ブルキナファソという国の名前自体も聞いたことなかったし。それで行ってみたら当たり前だけど黒人ばっかりだったし、衛生面もかなりひどかったし、荷物も盗られそうな感じだったし、さすがに衝撃的でしたね。
加地 うん。
播戸 ええっ? 相槌だけ?(笑)
― 遠征で行ったホテルがすごかったそうですね。
播戸 そうやった。行った、行った。あれ、名前なんだっけかな? ボボジュラスやったっけか?
加地 名前なんて知らんよー。(笑)それってトカゲ出たとこ?
― トカゲが鳴いたって小笠原選手が言っていました。
加地 そう、トカゲが部屋にいたんですよ。
播戸 お前、誰と部屋一緒やったん?
加地 イシ。(石川選手/東京V)それで、あの、便座がないんです。
― えっ! どうやって用を足すんですか?
播戸 片方だけ足を乗せて…そんな感じですよ。(笑)紙も芯から3巻きくらいしかなくて。
― 部屋に入ったらベッドに埃が1cmくらいあったという話ですが。
加地 …。それは話を盛っているでしょ!!
播戸 1cm、あったかな?(笑)大体、ここ数ヶ月、誰かが泊まった形跡はなかったですからね。俺らが来たから開けたって言っていましたからね。行く前に、マラリアがあるから薬を飲まなあかんって親指ぐらいの薬を飲まされたんですよ。飲むと頭がクラクラする薬。なのに部屋に入ったら蚊がめっちゃいるんですよ。刺されたら意味ないし、まずいじゃないですか。寝ようとすると、ほわんほわーんって蚊が寄ってきて、眠れないんですよね。それを何匹か倒して、さあ寝よかとすると、またほわんほわーんって。それを何回か繰り返すうちに、なにかおかしいなってエアコンのところを見ると、エアコンのところの壁がはがれていたんです。そこからどんどん入ってきたんですね。
― なるほど。ちなみに播戸選手は誰と同室だったんですか?
播戸 西脇(西脇良平さん/元市原/現FC Alma大垣スクールマスター)です。
加地 西脇のインタビューはやったんですか?
― いやいや、ナイジェリア大会のメンバーで現役で国内にいる人を対象にしているので。
播戸 あいつmen’s egg持ってきていたんだよね。
加地 よう覚えとるねえ。
播戸 西脇と日本に帰ってからの話で盛り上がったからね。
― 加地選手も眠れなかったんですか?
加地 眠れましたよ。
― おっ、眠れたのは手島選手、榎本選手、辻本選手に引き続き4人目です。
播戸 なんも考えてないからね。(笑)
加地 そうそう。
― 食事はどうでしたか?
播戸 これまたすごかったんですわ。パスタもなんだかうどんみたいな太さでふにゃふにゃしていて。味付けもないんですよ。味がない茹でた野菜と茹でた鶏肉と。そんなんしかなかったですね。それを食べなければならなくて。
― コーンフレークが朝に出て、みんなはそれをキープしていたって。
加地 ああーっ、あった、あった。それは美味かったんですねえ。
― コーラがあって、みんな楽しみにしていたんだけど、サミアに取り上げられたって。
播戸 そんなんあったなあ。
加地 コーラのビンがきったなくってなあ。
播戸 文字すら消えていて。
加地 最初、そう思っていたんだけど、だんだん馴染んでくるんだよね。
播戸 そうそう。人間、馴染むねんなあ。
― 皇帝の家に遊びに行ったそうですが。
播戸 行った、行った。ライオン飼っていた。皇帝の前に変わった人たちが寝そべっていた。その人たち、妖精らしいんだけど。
加地 妖精って!?
播戸 でも、どう見ても人間やったけどな!(笑)
1980/01/13生 身長:177cm 体重:73kg ポジション:DF